相談ということ

決めるまで口にしない。決めたら変えない。

と、今まで生きてきたけど40過ぎてから、ちょいちょい「どうしよっかなーって思ってんのよ」と軽く口にするようになった。

しかし私には現実問題、自分の何かを決めるときに相談する相手がいない。
交友関係は少ないのは自覚している。派遣生活なので職場関係の人と薄い関係でしか繋がらず、大阪を逃げるように出てきたので学生時代の友達もおらず、趣味で繋がる友人（リアルでも会う）が数人いるだけだ。

恋愛なら趣味から始まった友人に話したりするが、まあ、恋愛しないし相談する前に大抵別れているので問題ない。

独身、一人暮らし、派遣生活で問題が起きるとしたら仕事、生活、老後のことだ。もちろん親の介護等含む。あと、自分の体調。
書いてて悲しくなってきたが、それが生きていく上で問題の全てだ。
そして悲しいかな、それは全部繋がっている。

多分、どんな環境の方もこの問題は同じだろう。
結婚していれば、相手とのこと、義父母のことが加わり、子どもがいれば子どものことが加わって更に大変だろう。
偏見かもしれないが、家庭を持っている方はちゃんとした生活を営めるので相談出来る人も周りにいるのではないかと思っている。あくまでも偏見です。孤独な人もいるのは解っております。

しかし誰かと暮らせる能力もなく、一ヶ所で長い間働ける忍耐もなく、周りとの関係を意図的に絶ってきた私は本当に相談する相手がいない。

まず、仕事を辞めようとかこの就業先どうかな、とか、今この年齢で同じ環境の人がいないので相談出来ない。
この年齢で贅沢言うな、頑張って今の環境で働けるだけ働け、が正解だから相談する必要もないのだが…

それに繋がる生活。これもまた、私はちょっと特殊な自宅事情があり、同じ様な環境で同じ位の稼ぎが必要という方が周りにいない。そもそも今の環境をあまり人に言いたくないので相談のしようもない。

体調。
これだけは周りの同世代の人といくらでも話せる(笑)関係の薄い職場の人でも「最近物覚えが」とか病院通いの話とか、膝が痛い、倦怠感が、風邪も怪我も治りにくい、と、いくらでも出てくる。
親の介護も、まあ、その人の環境にもよるが、そこそこ話せる。体験談とか、うちは長女だからーとか。あと、私は介護の勉強をしていたのでその辺から話してみたり。

で、これら総合して「これからどうしよう」という話は誰にも出来ない。
いやいや、これは皆そうでしょ？
結婚してようが独身だろうが、天涯孤独とか、とりあえず世界がこれからどう変わるかなんて解らなくなって、不安を口にすることは出来ても相談とかしないでしょ？
近い将来のことならするだろうけど（親を施設に入れるんだけど、とか、子どもの学費が、とか）。

しかし40過ぎた独り身が、仕事辞めたいなー体調悪いしなーでも今辞めたらこの後この不況で派遣仕事あるかしらー、とか誰にも言えない。
相談以前に誰にも言えない。
さすがの、私にもこれがヤバい女の呟きだと解っている。

働けや！
多少の不調はこの年齢にならば皆あるわい！

と、脳内会議で澄んでしまう。
そして言える人も周りにいない。言っても脳内会議と結論は変わらないけど、口にすることもないというのは、今までの様々なツケが廻ってきたのが露呈している…

だが、こうして孤独に苛まれて病んで生活が破綻することはない。

何故なら、公共の窓口に駆け込むことに躊躇はしないタイプだし、独り身でいると解っていたので情報集めの勉強は随分してきた。その知識と収集能力を生かして、役所に走るのはいつでも全力で出来る。
（もっとも、最近はその制度や窓口がスピーディに機能しているか不安だが、早めに手を打てば何とかなるだろう）

あれ？
こうして書いてみれば、相談する友達がいないとか、そんな気にすることなくない？
気にしていたわけでなく、いねーなー、と思う程度だったけど。
そしてこれがまた、え？大丈夫なの私？社会不適合者そのものやん？という多少の不安は呼んでいたけど…

で、私仕事辞めることになりました。
次の更新はしないよ！体調悪いのが続いて欠勤多いし、薬飲みながら様子見するわ！と、派遣元と派遣先に伝えたところ。

この結論出すまで、さすがに今この不況でこの年齢で辞めて大丈夫かな…と悩んで、相談とかしたいなーと思ったけど、結局一人で「よし、辞めよう」と若い頃からの習慣で独断してしまった。

この先、人生の何かを決めるときに相談する相手はいるのだろうか。独りで決められないことも、今までたまたまなかっただけで、その時に直面したら困るのではないか。
と、ちょっと思ったけど、まだしばらくはいけそうかな…